文化の甲子園 日高箏曲部に優良賞

 第34回全国高校総合文化祭、通称「文化の甲子園」日本音楽部門は3、4の両日に宮崎県都城市総合文化ホールで開かれ、和歌山県代表として出場した日高高校箏曲部(神田佐和子教諭指導)がベスト8となる優良賞を受賞。4年連続入賞の快挙を果たした。


 各都道府県から選抜された55団体が出場。日高は3年生11人、2年生4人で「箏三重奏曲」(長沢勝俊作曲)を演奏した。3章に構成されており、静寂と激しさ、気品を兼ね備え、息を合わせるのが非常に難しい曲。4月末から練習を始め、技術を磨くとともに何度もミーティングを開き、曲の持ち味をどう生かすかなど表現について話し合いを重ね、たった9分間の本番に挑んだ。部員全員の心を一つに、これまでの積み重ねを一つ一つ確認しながら堂々とした音色を響かせた。
 

 大会前夜、1、2年生が、約6300羽の折り鶴で作った応援ボードを出場者にプレゼント。ボードには赤、黄、オレンジ色のカラフルな下地に「大成」という文字。「大きなことを成し遂げ、成功者となる」という思いが込められており、部員の絆をあらためて確認し、大きな励ましとなった。代表の弓倉香苗さん(3年)は「本番前は緊張していたけど、一番前の席に応援ボードを持って座ってくれている仲間の姿が見えたので、落ち着いて演奏ができた」と笑顔を見せた。
 

 県大会で優勝した高校が次年度の全国大会に出場できるシステム。同校は平成19年度から4年連続で全国出場しており、4年前から優良賞、2位となる文化庁長官賞、優良賞を続けて受賞。上位4校までに選ばれれば、副賞として国立劇場での優秀校東京公演権が与えられ、「今年こそ国立劇場へ」との願いがあったが、来年以降に持ち越しとなった。神田教諭は「今までにないくらい練習し、話し合い、曲に取り組んできました。本当によく頑張ってくれました。また保護者や卒業生も多く応援に駆けつけてくれたことにも感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんのおかげで入賞できました」と話している。出場は次の皆さん。
 

 山本真利、山粼歩、小川奈月、杉本夏綺、井川明音、細田祐里、古田有彩、小恒璃恵、田中利奈、弓倉香苗、木下巴瑠衣(以上3年)、中村真希、西春香、石本和可奈、津村真実(以上2年)


写真:4年連続入賞を決めた日高高校箏曲

日高新報より