(OMMニュース)

大阪の夏の風物詩大阪松竹座七月大歌舞伎「船乗り込み」の式典が
6月28日(日)に天満橋の八軒家浜船着き場(京阪天満橋駅北側)で開催されます。
「船乗り込み」はもともと大坂の古式ゆかしい行事で、歌舞伎役者が江戸や京都から
大坂入りする際に、川沿いを巡りながら、ひいき客らにあいさつし、道頓堀の芝居小屋へと
乗り込んでいたもの。
今も、色とりどりの幟や高張提灯に飾られた船に俳優陣が乗り込み、賑やかなお囃子の中、
川岸のファンに挨拶をされます。
松竹座七月大歌舞伎に出演される名役者たちが、目に涼しいそろいのゆかたで並ぶ姿を
観ることができる式典。


2014年の船乗り込みの写真

(赤坂経済新聞)

紀尾井ホール千代田区紀尾井町6、TEL 03-3237-0061)内の小ホールで8月23日、邦楽ワークショップ「紀尾井のようこそ、邦楽!2015和楽器をやってみよう」を開かれる。

塩化ビニールの水道菅を使った尺八製作の様子

 同ホールは、クラシック専用の紀尾井ホール800席と邦楽専用の紀尾井小ホール250席からなり、これまでも著名音楽家による公演などを主催してきた。

 子どもから大人まで、幅広い年齢の方に邦楽を気軽に楽しんでもらうことを目的に行う同企画。日ごろ間近で見ることができない多様な邦楽器を手に取り、実際に演奏しながら楽器に親しむことができる。

 第一部のワークショップでは、琴・尺八・三味線・薩摩琵琶(さつまびわ)・小鼓(こつづみ)・しの笛といった楽器の演奏に挑戦するほか、水道管を使って尺八の製作なども行う。第二部では、ワークショップの指導にもあたる東京芸術大学の卒業生で結成する和楽器オーケストラ「あいおい」による演奏を行う。「和楽器オーケストラのための犬夜叉メドレー」「妖怪ウオッチ」「妖怪人間」「ゲゲゲの鬼太郎」といった妖怪メドレーを披露するほか、「さくら変奏曲」「都の春」といった曲にあわせて楽器の紹介も行う。

 「これまでも同様のイベントを開催してきた中で、邦楽器を見たことがあっても触ったことがあるという人は少ないが、当企画に参加することで、新たに楽器に興味をもたれる方の姿が多く見受けられる」と広報担当の松江さん。

 「第二部では、ワークショップで触った楽器や指導した演奏者が登場するので、親しみをもって鑑賞してもらえると思う。大人の方のみの参加はもちろん、夏休み期間中なので自由研究の課題としてもご利用いただければ」とも。

 募集人数は先着120人。定員に達し次第終了。申し込みは郵便かメールで受け付ける。

 開催時間は第一部=13時〜14時30分、第二部=15時〜16時。第二部のみ別途参加者を受け付ける。参加費は、小中高生=1000円。大人=2000円。親子セット券=2500円。


小鼓体験の様子

お箏体験の様子

(中日新聞)

長浜市木之本町大音の「佃平七(つくだへいしち)糸とり工房」で十六日、蚕の繭から糸を紡ぐ「糸取り」が始まった。作業は七月末まで続き、できあがった糸は地元の和楽器製造会社に出荷する。

 梅雨の時期特有の作業で、この日は女性四人が担当。二十個以上の繭玉を湯でほぐし「座繰機(ざぐりき)」を使って手際よく糸に仕上げた。

 工房四代目の佃三恵子さん(63)は「今年の繭は質感が良く、いい音が出そう」と話していた。

 町内では江戸時代から三味線や琴などの弦に用いる糸を生産。近年はナイロン弦に押され一軒のみとなっている。

(日系新聞)

東京都内を中心に活動する和楽器トリオ「結」が国際交流基金サンパウロ日本文化センター(深沢陽所長)の日伯外交樹立120周年記念事業の一環として来伯し、ブラジル7都市で公演中だ。ロンドリーナベレンマナウスに続き、13日にはサンパウロ文化センターで公演を行い、600人超収容の会場がほぼ満席となる賑わいを見せた。
 「結」は津軽三味線はなわちえさん、箏の柿木原こうさん、尺八の辻本好美さんの3人が2009年に結成した和楽器トリオ。着物姿で伝統から現代までの幅広い音楽を演奏、日本への進出企業のレセプション・パーティーでの公演を中心に活動してきた。それぞれがソロとして国内外で活躍するが、「結」としては今回が初の海外公演となった。
 聖市公演で舞台に立った3人は、「まさかブラジルに来られるとは思ってもいなかった。皆さんに会えて嬉しい」(はなわ)「おばあちゃんが育った土地に来られて嬉しい」(柿木原)などと初来伯への喜びを語り、「春の海」「鹿之遠音」「花笠音頭」など伝統的な日本の曲から自作曲、「Brasileirinho」などを独奏・合奏した。当地の尺八奏者シェン響盟も共演した。
 はなわさんは独奏で、ソニータブレットXperia(エクスペリア)」のCMで起用されたロック調の自作曲『Experience』を猛々しく演奏、最後にバチを投げてフィナーレを飾り拍手喝采を浴びた。
 琴を嗜むという木藤美穂さん(60、山口)は「モダンな曲も含めて全てが最高だった!」と充実の表情でコメント。家族と訪れたデボラ・プレビアートさん(18)は「結の自作曲や津軽三味線の独奏が特に面白かった」と話した。
 ベレンなど3都市での公演終了後に本紙を訪れた3人は、「日本と違って演奏中にもお客さんから反応が返ってくるので、自分たちの気持ちも乗って楽しく演奏できた」(辻本、はなわ)「民謡の演奏では日系人の反響が特に大きくて、演奏中に口ずさむ人や『日本を思い出した』と声をかけてくれる人もいた」(柿木原)などと感激した様子で話した。
 残る公演に向けてそれぞれ、「楽器にも興味を持ってもらえるように紹介したい」(辻本)「音色の余韻まで楽しんでもらいたい」(はなわ)「和服も含めて日本文化に親しんでほしい」(柿木原)と意気込みを語った。
 今後の日程は以下の通り▼16日午後2時半、午後4時=ヴィトーリアSESI劇場でワークショップ▼18日午後9時=アプカラーナ文化体育協会で公演(桜祭り)▼20日=ブラジリア市営公園内展示場で公演(日本祭り)

(船場経済新聞)

大阪・北浜のレンタルスペース「KITA LI CITE(キタリシテ)」(大阪市中央区北浜1、TEL 090-5124-6807)が5月23日に6周年を迎えた。

講演会として利用した時の様子

 中之島公園を見下ろす大川沿いのビルの5階に位置する同スペース。広さは約12坪で、講演会時は40席まで設置できる。

 同スペースでは上方文学の講演会や、琴や三味線の演奏会など日本文化に関するイベントを中心に開催している。最近ではチャンバラや甲冑(かっちゅう)着用、文楽浄瑠璃(じょうるり)語りなど体験型のワークショップが好評を得ているという。

 代表の土井博子さんは「初心者や少人数でも気軽に演奏会や作品展示などの発表できる場を作りたかった。公民館など公共の施設では、少人数が利用できるのは会議室しかないことがあり、画廊も1日単位ではなかなか貸し出してくれない。文化的な活動をサポートできる場として活用してもらえたら」と語る。

 自身も琴奏者として活動する土井さんは「落語や講談、邦楽、文楽などの伝統芸能同士は意外に交流を持つ場が少ないので、人と人を結び付けられるようにしたい。将来は海外からのお客さまにも楽しんでもらえるイベントの企画をしたい」とも。

 今後はアメリカ人講談師の旭堂南春さんを招いての全編英語の講談や、若手文楽師、竹澤団吾さんと豊竹希大夫さんによる素浄瑠璃などの定期開催を予定している。

 参加費はイベントによって異なる。会場レンタル料金は2時間=6,170円〜(開催時間や曜日によって異なる)。

第9回津軽三味線日本一決定戦が3、4の両日、青森市文化会館であった。大会は9部門に分かれ、全国各地から269人が参加。最高部門の「日本一の部」は第3回以来2回目となる優勝者なしに終わった。
 同部門には17人が出場し、独奏の「曲弾き」と民謡の伴奏をする「唄づけ」の総合点を競った。東京都荒川区在住の矢吹和之さん(32)は、今大会最高得点の799.9点(1000点満点)を獲得したものの、基準点にわずかに届かなかったため、優勝を逃した。
 ジュニア部門で優勝した横浜市栄区の中学2年高橋諒介君(13)は「仙台の先生に月に1回指導してもらっている。優勝できてうれしい」と笑顔で語った。
 他部門の優勝者は次の通り。(東北関係分、敬称略)
 ▽シニアの部 渡辺安博(角田市)▽団体りんごの部 青森県立保健大津軽三味線サークル(青森市


歌い手と息を合わせながら津軽三味線を奏でる挑戦者(右)

詩吟、和楽器とロックを融合させ、海外人気も高い新感覚のロックバンド・和楽器バンドが演奏する「千本桜」ミュージックビデオ(MV)のYouTube再生回数が15日、2000万回を突破した。昨年1月31日の投稿から1年3ヶ月での達成となった。
投稿元のエイベックス・ミュージック・クリエイティヴによると「他の人気アーティストと比べ、海外からのアクセスがダントツで多いのが特徴」と説明。「通常のMVは全再生数の10%程度ですが、和楽器バンドは40%」と突出している。さらに圧倒的なのは13万を超す高評価の数で、これは同社がこれまでに投稿したMVの「最高値」という。

 海外人気を裏付けるものとして、昨年7月にフランス・パリで開催された『JAPAN EXPO』では、サイン会で4000人以上の長蛇の列ができる人気ぶり。今月9・10日に台湾・台北で行われた単独初の海外公演は、2日間で2400枚のチケットが3分で完売した。

 詩吟の師範・鈴華ゆう子がボーカルを務める和楽器バンドは、いぶくろ聖志(箏)、神永大輔(尺八)、蜷川べに(津軽三味線)、黒流(和太鼓)、町屋(G)、亜沙(B)、山葵(Dr)からなる男女8人組。昨年1月31日、音声合成ソフト初音ミクが歌う人気ボカロ曲をカバーした「千本桜」のMVをYouTubeに投稿し、同年4月に同曲も収録された1stアルバム『ボカロ三昧』でメジャーデビューした。

 「千本桜」MVは、投稿から8ヶ月半の昨年10月12日に1000万再生を突破。今年1月にはYahoo!トピックスで取り上げられて注目を浴び、4月3日放送のテレビ朝日ミュージックステーション3時間SP』出演で一気に再生数を伸ばし、1000万再生到達より早いペースで2000万回を突破した。

MVの撮影地である福島県いわき市の「勿来の関公園」は、ファンの間では“聖地”と化し、休日には多くのファンが聖地巡礼に訪れる。同施設ではメンバーが撮影時ステージとして使用した寝殿の吹風殿、ボーカル鈴華の歌唱シーンが撮影された回廊、日本庭園等が見学できる。