新春彩る古典芸能の調べと舞 31日、名古屋能楽堂

朝日新聞デジタル
古典芸能の継承者が集って正月のご祝儀曲などを披露する「新春を寿(ことほ)ぐ 邦楽と舞踊」が31日、名古屋・三の丸の名古屋能楽堂で開かれる。箏や尺八、三味線、笛、舞踊などで研鑽(けんさん)を積む東西の若手やベテランが登場する。

 長唄「松の緑」で始まり、四季の風物を詠み込む「吾妻八景」、舞踊「名寄の寿」「梅の栄」で新春の風情を描く。尺八の野村幹人(名古屋)や箏の萩岡未貴、中島裕康ら20代〜30代実力派の独演や、人形浄瑠璃文楽座(大阪)の太夫と鶴澤寛太郎ら三味線で牛若丸と弁慶の出会いを描く「五条橋」など。出演はほかに清元美治郎、吉住小三代、清元清美太夫ら。芸能の未来を語る座談もある。

 企画した市川櫻香は「若い人も自分より下の世代が少なく、古典が消えてしまうのではないかと不安を抱いている。職業として本気で芸を追求する姿を多くの人に見てほしい」と話す。

 午後1時半開演(終演5時半)。全席自由3千円。小中生千円。切符購入は 電話 052・231・0088(能楽堂)または052・323・4499(日本の伝統文化をつなぐ実行委員会)。