長浜曳山(ひきやま)まつりの太夫(語り手)や三味線演奏者らを養成する三役修業塾の発表会が10日、滋賀県長浜市の長浜曳山博物館で開かれた。

 同塾は長浜曳山文化協会が1990年から始め、97年からは月4回の稽古の成果を年1回発表している。

 この日は、10代から70代の女性4人を含む15人が出演した。演目は、明智光秀を主人公にした絵本太功記「尼崎の段」や仙台伊達家のお家騒動を題材にした伽羅(めいぼく)先代萩「御殿の段」など五つ。役者が登場しない、太夫の語りと三味線演奏だけの素浄瑠璃で行った。

 短い解説もあり、三味線の音色と太夫のよく通る声が会場に響き、演目が終わる度に、拍手が起こっていた。今回、演じた塾生のうち5人は、今年4月の長浜曳山まつりの子ども歌舞伎に出演する。



稽古の成果を披露する三役修業塾の塾生(長浜市・長浜曳山博物館)