現代邦楽曲の演奏や新曲の初演に精力的に取り組んでいる徳島邦楽集団の第12回演奏会「ふるさとをみつめて」が13日、徳島市徳島文理大学むらさきホールであった。第27回国民文化祭・とくしま2012の一環。

 7演目を約20人の団員が披露。徳島の名所、郷土芸能を紹介する語りに合わせて琴や三味線、尺八の音色を響かせる「阿波よしこの劇場」が初演された。終盤には阿波踊り有名連の娯茶平が踊り込み、阿波の魅力を印象づけた。

 このほか、日米友好の使者として戦前に神山町神領小学校に贈られた人形「アリス」を題材にした物語の朗読と演奏「THE DOLL 邦楽合奏のために」など、工夫を凝らした演目に、会場から大きな拍手が送られた。

 鳴門教育大学1年の片渕美菜子さん(19)は「想像していた邦楽よりも幅広いことをしていて、親しみが持てた」と満足そうだった。
【写真説明】多彩な演目が観客を魅了した徳島邦楽集団の演奏会=徳島文理大学むらさきホール

徳島新聞WEB