山崎さんが琴を演奏 国際宇宙ステーション

国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の山崎直子さん(39)が日本時間12日夜、念願だった琴を弾き、「さくらさくら」を演奏した。野口聡一さん(44)も雅楽で使う横笛を吹き、宇宙で初めて和楽器の合奏が実現した。

 演奏は宇宙開発担当相の前原誠司国土交通相らとの交信イベントで披露された。米航空宇宙局(NASA)の映像などによると、2人は12日午後8時ごろ、日本実験棟「きぼう」の船内実験室で演奏を開始。えんじ色のポロシャツ姿の山崎さんは、実物の5分の1のミニチュアの琴を弾き、終了後、宙返りをして笑顔で手を振った。

 小さいころから琴を習っていた山崎さんは、平成11年に宇宙飛行士候補者に選ばれたとき、「宇宙で琴を弾いてみたい」と語っていた。11年をかけて夢をかなえた瞬間だ。

 山崎さんが弾いたミニチュアの琴は、全国一の生産地である広島県福山市の業者が製造した桐製の特注品。米スペースシャトルに搭載する個人用の携行品はサイズに制限があるため、長さ35センチ、幅13センチに小型化したものを持参した。


国際宇宙ステーションでミニチュアの琴を演奏する山崎直子さん(右)
野口聡一さん(NASAテレビから)=ロイター

産経ニュースより