山崎さん、宇宙にミニ琴持参…野口さんと合奏?

【ジョンソン宇宙センター(米テキサス州)=吉田典之】山崎直子飛行士(39)らを乗せた米スペースシャトルディスカバリー」は、日本時間7日午後、国際宇宙ステーション(ISS)に到着する。

 山崎さんは今回の飛行のために特別に作られたミニ琴を携えており、笛を持ってISSに滞在中の野口聡一さん(44)との合奏を楽しみにしている。

 山崎さんは、小さいころから習っていた琴を、宇宙で弾きたいと希望。全国一の琴の産地、広島県福山市の福山邦楽器製造業協同組合が、シャトルへの持ち込み制限に合う長さ35センチ、幅13センチのミニ琴を製作した。

 本体は桐(きり)製だが、弦は切れにくいポリエステル繊維製。弦を支える13個の琴柱(ことじ)は、外れて飛んでしまわないよう、穴を開けて1本の糸で結んだ。弦が短くなると音色も変わるため、「琴としての音色が出せる最小限のサイズ」と、同組合の小川賢三理事長(76)は話す。

 山崎さんは6日、ロボットアームで船体を点検するなど、活発に作業をこなしたが、シャトルの通信装置が故障しているため、元気な姿を伝える映像が、なかなか地上に届かない。

 「体に気をつけて、無事に帰ってきてほしい」。小川さんは、古来、お守りとしても尊ばれる琴に、山崎さんの安全を祈る気持ちを託している。


山崎さんが携えたものと同サイズのミニ琴を手にする小川理事長

読売新聞より