三味線演奏曲を作曲 阿波踊りの感動伝えたい

神戸市内で琴と三味線の教室を主宰する永田恵子さん(55)=同市西区=が、阿波踊りと徳島の城下町をイメージした三味線の演奏曲「阿波の城町」をつくった。4日、神戸市立西区民センターで開く演奏会で初披露する。

 永田さんは1996年に「永田箏(そう)曲会」を発足させ、地域で演奏会活動を積極的に続けている。父方の祖父が阿南市出身だったことから徳島に関心を持つようになり、2005年に初めて見た阿波踊りに魅了された。

 翌年には、徳島県出身の会員に県阿波おどり保存協会の本家大名連(清水理連長)を紹介してもらい、得意の三味線を生かして鳴り物に加わった。以来、一緒に連員となり大太鼓を担当する夫の譲蔵(じょうぞう)さん(61)とともに、4年連続で徳島市阿波踊りに参加した。

 「阿波の城町」を作曲したのは、「よしこの」の名手、故お鯉さん(本名・多田小餘綾(こゆるぎ))の影響から。花びらが舞う眉山の桜、新町川沿いに並ぶ藍蔵、色街の夜…。阿波踊りのルーツに思いをはせ、藩政時代の城下町のにぎわいをイメージ。昨年5月から構想を練り始め、9月に完成させた。

 永田さんは「三味線だけのシンプルな曲をつくりたかった。観客と踊り手が、垣根を越えて一体となる阿波踊りの感動を関西に広めたい」と話す。

 演奏会は「盲導犬チャリティー 第8回永田箏曲会演奏会」として、4日午後1時半に開演。「阿波の城町」は永田さんら9人の三味線奏者が演奏する。



【写真説明】演奏会に向けて練習に励む永田さん夫妻=神戸市西区の自宅
徳島新聞より