経済に力、特許9件披露 盛岡でいわてフェア

いわて特許ビジネスマッチングフェア(県主催)は19日、盛岡市飯岡新田の県工業技術センターで開かれた。リンゴサイダーや小型箏(こと)など9件(県内7、県外2)の特許が披露され、有望な技術を生かした経済活性化に期待を高めた。

 同フェアは県内の特許技術を持つ事業者らがビジネスプランを発表し、実用化につなげるのが狙い。関係者ら約50人が出席した。

 リンゴサイダーは、阿部農園(藤沢町)と同技術センターが開発。同農園生産のリンゴの果汁を100%使い、ワイン酵母で発酵させて製造した炭酸飲料で、アルコール度数1%未満とする製造手法が特徴だ。

 甘さを抑え、すっきりとした飲み口。同農園の阿部充朗代表取締役は「フランス料理店や全日空の通信販売などで取り扱われたことがある」と、製造販売のパートナーを求めた。

 小型箏は、協同組合岩手木工センター(盛岡市)と同技術センターが開発した。ブランド名は「和音(かずね)」で、普通の箏に比べ、長さは半分の90センチ、重量は半分以下の3・5キロ。持ち運びが便利で、収納保管もしやすい。

 価格は5万円に抑え、2000年から約1800台販売した。岩手木工センターの工藤登良(のぶよし)部長は「初心者にも楽しめる。学校教育用、カルチャー教室などに広げていきたい」とPRした。


岩手日報より