地域に受け継がれている「葛畑農村歌舞伎」に親しもうと、関宮中学校(兵庫県養父市関宮)で30日、三味線の弾き方を学ぶ授業があった。1・2時間目に1年生が、3・4時間目に2年生が専門家から技法を学び、郷土芸能を学んだ。

 講師を務めたのは三味線演奏家の豊澤清次郎さん。全国各地の農村歌舞伎などで三味線を担当している。豊澤さんによる授業は昨年11月に続いて2度目で、三味線の持ち方や音の出し方、調弦の仕方をおさらい。その後、練習曲を弾く体験をした。

 三味線を弾くには生徒らの想像以上に手の力が必要で「高音で大きな音が出ていない」と、豊澤さんから何度も注意を受けた。ギターを弾ける生徒も勝手が違う様子で、音程を間違えたり大きな音を出せなかったりと苦戦していた。

 1年生の学級委員らは「難しかった」と苦笑い。指導した豊澤さんは「子どもを指導するのは面白い。想像もできないことをしてくれるから楽しみです」と笑顔だった。