三味線や琴の製造業者でつくる東京邦楽器商工業協同組合(江戸川区)は四日、墨田区横網一の江戸東京博物館で「東京三味線・東京琴展示製作実演会」を開く。貴重な楽器の展示のほか、来場者も参加できる演奏などがあり、和楽器に親しめる。
 今年で十九回目。会場では、江戸時代に製作された名工・石村近江の三味線など及川鳴り物博物館(東久留米市)が所蔵する貴重な楽器約十五点と付属品などを特別展示。和楽器の演奏集団「和楽団 煌(こう)」の演奏や、江戸川区立南篠崎小学校、三鷹市立高山小学校の児童らによる三味線と琴の演奏もある。
 ネコやイヌの皮で作る通常の三味線と、代替品として試作されているカンガルーの皮の三味線の聞き比べも実施。三味線や琴が当たる抽選会と、来場者が楽器を合奏するワークショップも行う。
 三味線の胴に皮を張ったり琴を作る実演もあり、協同組合の担当者は「楽器製作の後継者育成にも力を入れており、若手の職人も参加する。伝統的な産業に現代の感覚を取り入れていることを感じてほしい」と話している。午後一時から同五時まで。入場無料。